リーダー選び

フランスのリーダーであり、国際的にも影響力を有する大統領選の言わば第1次の結果が出ました。

事前の世論調査と同じ、上位2名が決選投票へ進むこととなりました。

マクロンもルペンも二大政党以外の候補者です。

既成政党への明確なNO!の意思表示がなされた結果でもあります。

 

無所属のマクロンが1位となり、極端に走ることを嫌うフランス国民の第1次的な意思として中道を選択するという方向が示されたわけですが、予断は許しません。

ルペンの掲げる自国第一主義は、アメリカのトランプに見られるように、グローバリゼーションの副作用として世界的な潮流であり、それだけ経済格差が拡大していることを反映しています。

日本にとっても決して対岸の火事ではなく、日本においても格差の拡大は着実に進行している一方、ナショナリズムの火は右ハンドルを切らせる力となっています。

日本と違うのは、リーダー選びがもっとオープンに国民参加の下で行われることです。

 

グローバリゼーションの進行は、ともすれば経済的な弱肉強食と二重写しになります。

その原動力は人間の拡大欲求であり、貪欲さだと思います。

つつましやかではあるけれど、安定した環境の中で暮らしていく幸福を感じることができる人が増えれば、世界は変わって行くのかもしれません。

 

ともあれ、来月7日のフランス大統領選の最終結果は、今後の世界に大きな影響を及ぼすことから、注視に値します。

 

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シャンゼリゼのスターバックスコーヒー

名古屋の存在感

この日曜日に、名古屋の河村たかし市長が当選を果たしました。

政党が束になって支えた対抗馬が20万票を切るのに対し、河村候補は45万を超える堂々の得票でした。

河村市長は現職ですから、8年の実績が評価された結果でもあります。

対する元副市長は、右から左までの政党が支持しました。

自民はもとより、民進、共産も。

そういう意味では、既成政党と市民との戦いでもありました。

 

政治を生業とする職業政治家は、自分第一主義が多いことは事実です。

それが一般市民にも見透かされています。

税金のムダ遣いは止まらず、果たして報酬に見合う仕事をしてくれているのか。

そんな議員にどれだけ支持されても、市民の心は動かないでしょう。

もう一度、政治の原点に立ち返って、議員をボランティアにしたらどうかと、私が提案する所以です。

 

河村たかし市長も、これからの議会対策は大変でしょうが、それにしてもその大きな存在感は羨ましい限りです。

市長の存在感は、その市の存在感でもあります。

 

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名古屋 大須観音

機内の映画その2

もう1本はサスペンスものを選びました。

「The girl on the train」(ガールオンザトレイン)。

 

日本でも公開はされたのですが、上映館は少なかったようです。

原作はベストセラー小説。

暴力的て自己中心的な元夫により、精神まで病んでしまう妻。

あることをきっかけに立ち直って、立ち向かっていく強い女に。

確かにサスペンスものなのですが、観ていくうちに私はむしろ夫婦の関係に関心を持ちました。

都会の孤独もよく描けています。

 

ちょっと気になったのは、原題にあるgirlという言葉。

年齢的にはかなり違和感があります。

それでも、ladyやwomanではなく、あえてgirlを使ったのか?

それともこういう場合、girlが相応しいのか?

日本で言うOL、すなわちoffice ladyは和製英語であり、正しくは、office girlのように。

簡単な単語だけに、私にとってはenigma(謎)です。

機内の映画その1

長距離の国際線に乗る時は、一種、特殊な環境に身を置くこととなります。

空の上ですからまさか途中下車するわけにも行かず、また、あまりあちこち動き回ることもできません。

自分の席に長時間いることになるわけですが、どうやって過ごすか。

外界に煩わされることもなく、ある意味、貴重な時間ということもできます。

 

私の場合は、行きは着いてからの行動に備えて寝ようと努めますが、帰りはまとまった本を読んだり、映画を観たりして過ごします。

今回は帰りの便で2本の映画を観ました。

1本は、同行したフランス人が行きの便で観て面白かったと勧めてくれた「Allied」(同盟)。

邦題は「マリアンヌ」で、2月に日本公開されたもの。

なお。マリアンヌ(Marianne)という名前は、フランスを象徴する女性像の名前であり、フランスを擬人化したイメージとされています。

監督はロバート・ゼメキス(Robert Zemeckis)、主演はブラッド・ピット(Brad Pitt)、マリオン・コティヤール(Marion Cotillard)。

上映時間125分。

第二次世界大戦の1942年、モロッコのカサブランカに降り立ったカナダの諜報員マックス。イギリスの特殊作戦執行部に所属する彼は、極秘任務を与えられ、偽装妻と落ち合います。彼女はフランス軍の伝説的女性レジスタンス、マリアンヌ。2人は夫婦を装い、ドイツ大使の暗殺という過酷な任務に挑みます。その中で図らずも互いに心惹かれていくマックスとマリアンヌ。その後2人はロンドンで結婚し、可愛い娘にも恵まれ、幸せな結婚生活を送るのですが…。

 

なかなか見応えのある映画でした。

2時間を長いと感じることがありません。

スリリングな展開と愛情溢るる物語が心に迫ってきます。

カナダ人役のブラッド・ピットがフランス語で苦労するのも、ちょっとユーモラスです。

ケベックのフランス語だとからかわれます。

一方、マリアンヌ役の女優は英語だけでなくフランス語も堪能。

私がこの映画を勧めてくれたフランス人に、彼女の方はフランス語も上手だねと言うと、

「彼女はフランス人だよ」。

 

内村鑑三「代表的日本人」

内村鑑三の書いた「代表的日本人」を、パリの本屋で見つけて、購入しました。

元々、英語で書かれた本なので日本語との対訳となっていますが、わざわざパリで買わなくても日本で買えるのにと思いながら、100年以上の時を超えて、フランス人にも読まれていることが嬉しくて、思わず買ってしまったのです。

 

改めて読み直してみて、これはやはり名著だと思いました。

日本が欧米列強に肩を並べようと近代化に邁進していた明治時代に、日本の精神性の深さを世界に知らしめようと、英語で出版されたのです。

この本では、西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮という五人の歴史上の人物を取り上げ、彼らの生き方を通して書かれた日本人論を展開しています。

 

著者の内村鑑三(1861-1930)は、宗教家、思想家として聖書研究を行い、既存のキリスト教派によらない「無教会主義」を唱えた人物です。

当時の日本は、鎖国を解いてからわずか50年ほどで日清・日露戦争を勝ち抜き、世界から注目を集めていましたが、まだまだ日本人に対する偏見が根強く、「盲目的な忠誠心」「極端な愛国心」が特徴の民族との一面的な捉え方がなされていました。

国際的教養に恵まれた内村鑑三は、真の日本人の精神性を海外に伝える必要性を痛感し、欧米人にもわかりやすいよう、聖書の言葉を引用したり、西洋の歴史上の人物を引き合いに出したりしながら、英語で日本人の精神のありようを生き生きと描き出したのです。

 

この本を読むと、日本にはキリスト教文明に勝るとも劣らない深い精神性があったことがよくわかります。

5人に共通しているのは、「私欲」を超えた生き方です。

私自身は陽明学を学んでいるせいか、とりわけ中江藤樹の生き方に強く魅かれるものがあります。

日本人の精神の骨格を成す陽明学の日本における祖であり、近江聖人と呼ばれた中江藤樹。

その魅力の一端に、欧米人のみならず、日本人自身にもっと触れてもらいたいと思います。

 

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パサージュと呼ばれるパリのアーケード街

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同じくパリのパサージュ

テロと仏大統領選とEU🇪🇺

パリ🇫🇷でまたもテロが起きました。

しかもシャンゼリゼ(Champs-Élysées)通りというパリの目抜き通りで。

東京で言えば、銀座の真ん中でテロが起きたようなものです。

テロを企てる方からすれば、挑戦状のようなものかもしれません。

 

先月、パリを訪れた際、シャンゼリゼで食事をしながら、もし今ここでテロが起きたらという思いがチラと頭を掠めましたが、まさか現実になるとは。

こうしたテロが、間近に迫ったフランスの大統領選に影響を与えることが懸念されます。

それでなくても、右も左も極端な候補者が支持を伸ばしています。

両者に共通しているのは、反EU🇪🇺。

EUが我々の生活を苦しめていると攻撃しています。

負の原因を外に求めるのは、昔からよくあること。

結果として、EUの力が弱くなるとすれば、テロ側の思う壺です。

 

イギリス🇬🇧のEU離脱も決して小さくない影響をもたらしますが、そうは言っても、イギリスは歴史的にも地理的にも欧州の継子(ままこ)のようなもの。

民族も文化も違います。

それが証拠に、イギリス離脱となってもEUそのものは存続します。

これがフランスまで離脱となれば、EU瓦解も十分あり得ます。

影響はイギリスの比ではありません。

 

グローバル化がナショナリズムを呼び起こす結果となり、その行き着く先が各国のエゴイズムとなれば、世界時計🌍が逆回転し始める感さえ覚えます。

 

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先月訪れたパリ・Champs-Élysées

 

 

 

浜松 直虎

東海の浜松を訪れたのは、雨混じりの日でした。

浜松は風の強さでも有名ですが、とりわけ風の強い日で、歩くのもやっと、という感じでした。

決して大げさではなく。

 

私は今から30年近く前に群馬に来ましたが、最初は風の強さに驚いたことを懐かしく思い出しました。

群馬は浜松と違って海風は吹きませんが、からっ風で有名です。

木枯し紋次郎も群馬を舞台にした小説でしたね。

 

浜松は、現在放映中のNHK大河ドラマの「おんな城主 直虎」の舞台でもあります。

今回は、ゆかりの土地を訪れる時間まではありませんでしたが、次回以降の楽しみに取っておきましょう。

 

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浜松駅にて

 

 

ラブソング

先日、Martin(マーチン)こと鈴木雅之のコンサートに行って来ました。

昨年はソロデビュー30周年の節目。

また、鈴木雅之も60歳になった年でした。

その時の記念のアルバム「ドルチェ」も良かったので、今回のコンサートにも行ってみようという気になったのです。

 

ソロデビューの前は、ラッツ&スター(旧シャネルズ)の時代がありますから、本当に息長く活動している稀有な歌手の一人です。

コンサートに行ってみて、変わらぬ素晴らしい歌声に驚くとともに、同世代か少し上くらいの多くのファンに支持されていることがよくわかりました。

大宮ソニックシティの大ホールも満席でしたが、「ラブソングの帝王」と言われるくらいですから女性ファンも多かったですね。

よく知られているノリのいい大ヒット曲は会場総立ちで大合唱となるなど、まさに年齢を忘れての盛り上がりでした。

 

今回は1990年に設立されたイタリアのオーケストラ「オーケストラ・ディ・ローマ」をバックに歌い続けるという贅沢な企画でしたが、私としてはどうだったかなという感じです。

オーケストラはオーケストラで楽しんだ方が良くて、「二兎追う者は」の感は免れなかったかと。

やはり、鈴木雅之の歌い上げるバラードをもうすこし聴きたかったなという気持ちは残りました。

ともあれプレシャスな時間であったことは間違いありません。

 

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鈴木雅之ソロデビュー30周年記念アルバム「ドルチェ」

富山湾鮨

四季を通して、多彩な海の幸に恵まれた富山湾。

そこから揚がる旬の地魚を、新鮮なまま堪能できるのが「富山湾鮨」です。

富山を訪れると、これを食べないわけにはいきません。

 

富山湾鮨としての特徴は、次のように言われています。

セットメニューの場合、1セットは10貫から成る。

お値段は定価で2000円〜3500円。

ネタの全てが、富山湾の新鮮な海の幸。

シャリは米どころ富山県が誇るおいしい県産米。

富山らしい汁物が付いている。

 

地元の魚と米と水が、美しいハーモニーを奏でます。

白エビ、サヨリ、ホタルイカ、ノドグロ、アカイカ、本マグロ、バイガイ、カマス、シロギス、、、。

食の豊かなところです。

 

新幹線で群馬と富山もグッと近くなりました。

 

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大きな鮨の作り物

富山湾鮨の紹介のため富山駅新幹線口に置かれています

ますの寿司

富山名物にますの寿司があります。

私は好きで、富山に行くと買って帰ります。

 

富山市内だけでも十数店あり、それぞれに個性があるということを富山を訪れるようになって知りました。

実は東京などによく出ている大手の会社が作るますの寿司は例外のようで、多くはそれぞれの伝統に従った家族経営による手作りとのことです。

明治時代から続くお店もあるとか。

基本的にはその日に売り切る分だけを作る受注販売が中心だそうです。

確かに食べてみると、店によってそれぞれに味が違うものだということがわかります。

 

それで富山に行く度に違う会社のます寿司を買って帰るようにしていますが、まだまだ全部は食べ尽くせていません。

そんな中、今回食べたのは「千歳」(ちとせ)。

ある老舗の鮨屋の大将が、自分はこれが好きだと言われ、お土産に買ってみたのです。

「美味しい!」と感じました。

味のバランスがよく取れているように感じたのです。

ますの寿司ひとつ取っても、なかなか奥が深いものです。

 

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日本海の空